横浜市立図書館では『スタバではグランデを買え!』が大人気! [お金も大事]
図書館で借りてきました。
『金融広告を読め どれが当たりで、どれがハズレか (光文社新書)』の吉本佳生氏の本です。
しかし、横浜市立図書館ではこの本はモノスゴイ人気らしく、
予約の多い本50の第9位にランキングされており、600人近くの予約待ちです・・・。
世の中の商品やサービスには、
そのもの自体の価格の他に、様々なコストが付加されており、
特に「取引コスト」に注目すべし、という内容が興味深かったです。
なぜ、「スタバではグランデを買え!」なのか―――
取引コストの節約によって、コーヒーショップの利益と顧客の満足度が、
双方とも増えるからなんですね。
また、「規模の経済性」とか「フリーライダー」とか、
大学の経済学の授業で聞いたなーという概念が、わかりやすく書かれていました。
やっぱり「フリーライダー」って、問題なんだなと思いました。
インデックス運用の長期投資もフリーライダーだけど・・・。
「携帯電話料金が複雑な理由」とか「実は日本はガソリンの輸出国」など、
知らなかった事実がとても面白かったです。
しかし、「子供の医療費の無料化は、本当に子育て支援になるか?」は、良い指摘だと思いました。
無料になることで、
・さほど必要でないのに病院に通う人が増え、結果として急いで処置をすべき患者への対応に遅れ
・混雑のため時間コストひいてはトータルコストが増える(「共働き」なら仕事を休む可能性も)
・無料化負担は財政赤字につながり、そのツケは将来子供が支払うことに
といったことが考えられるため、「政策見直しは小児科医・産科医の待遇を有利にするなどにすべき」
という主張は、なるほどと思いました。
筆者は、
『政府の経済活動や政策にあまり過大な期待を抱いてはいけません。私たちが、いろいろなコストを無視した政策を政府に要求してしまうことが、子供の医療費の無料化のような、一見するとよさそうに思えるけど、実は弊害が多いような政策を、政治家が選挙目当てに打ち出してしまう原因となっています。
何でもかんでも政府に期待して安易に要求する市民は、程度の差こそあれ、政治家と癒着して不当な利益を得る企業とさほど変わらない問題を引き起こしている、と自覚すべきでしょう』
と主張しています。同感です。
こちらの本も以前紹介しましたが、とても勉強になります。
金融広告を読め どれが当たりで、どれがハズレか (光文社新書)
- 作者: 吉本 佳生
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2005/05/17
- メディア: 新書
早速、明日からグランデに。
by ぷちぞう (2008-01-22 00:04)
> ぷちぞう さん
nice!&コメントありがとうございます!
本書を読むと「なんてグランデは得なんだ・・・」と思えます。
by tyo (2008-01-22 12:46)