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『沸騰都市 イスタンブール 激突 ヨーロッパかイスラムか』を見ました [お金も大事]

今回の沸騰都市はトルコの首都 イスタンブール。
その昔からヨーロッパとアジアを結ぶ都市。
「ヨーロッパかアジアか」または「キリスト教かイスラム教か」というサブタイトルにはならないところが、まさに今のトルコの置かれている状況を示している気がしました。

メモは次のような点。

 ・アジアとヨーロッパの境界線であるイスタンブールのボスポラス海峡にトンネルを作っている。
  建設を担当しているのは、大成建設だった・・・。

 ・建国の父ケマル・アタチュルクが憲法に定めた「政教分離」とこの変更を認めない規定。
  政教分離派の国民はヨーロッパ的な文化を受け入れて生活しているが、
  一方で政権を担うイスラム系与党を支援する人たちが公然と発言を強めている。

 ・政治的な対立を象徴したが「女性が大学でスカーフを着用する」ことを解禁する
  (=政教分離に反する)ということだった。女性のファッションもスカーフを前提としたものが
  売り上げを伸ばし、ファッションショーも好評な、ある服飾企業が紹介されていた。
  面白いのがドイツ人のデザイナーを迎えたということ。キリスト教の要素も取り入れるらしい。
  しかし、「女性が大学でスカーフを着用する」のは違憲という裁判所の判断が最近出た。

 ・この服飾企業経営者を始め、イスラム系経営者経済団体がイスラム系与党を支援する。
  他のアラブ諸国や企業とのつながりを深めたいと動いている彼らの力は着実に増している。

 ・一方で今までの大企業経営者たちの経済団体はEUの加盟を目指していた。
  トルコはEU加盟を申請してから既に40年経過しているそうだ。
  急激な経済成長の理由の一つがEUとトルコの間は関税0%という良条件。
  それにも関わらず、社会保障制度や労働市場、闇マーケットなど、
  トルコはまだまだ問題が多いらしく、加盟は認められていない。
  海外からの投資も政治経済の混乱から減少。国民のEU加盟賛成派も減少している。

 ・イスタンブールの国有地に違法に居住するイスラム住民。しかしEU加盟のためには
  こういった人たちを公団に移住させる(=合法的に追い出す)ことを進めたい行政側。
  追い出し、瓦礫の山となった土地にまた違法で住み始める人たち。イタチごっこらしい。

 ・経済界でもせめぎ合う「ヨーロッパかイスラムか」。しかし、イスラム系経営者の経済団体も
  EU加盟を認めるようになったそうだ。EU加盟を遂げれば、自分たちが「ヨーロッパとイスラム」を
  つなぐ橋渡し役となることを目論んでのことのようだ。

 ・ヨーロッパの音楽をトルコ楽器でアレンジして、ジャケットは日本のマンガ。
  そんなCDを作るプロデューサーが紹介されていた。「東西の文化の融合」だそうだ。
  そんな音楽が流れるライブ会場に、髪をスカーフで覆う女性も居た。

東西の文化が融合・・・衝突・・・そして勃興。
いつの時代にも新しい何かが生まれる街なのかもしれません。

沸騰都市の後半シリーズは来年1月からだそうです。
うーむ、待ち遠しい・・・。



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tyo

>斗夢 さん
 nice!ありがとうございます!
by tyo (2008-07-01 21:54) 

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