『クリエイティブ資本論―新たな経済階級の台頭』を読みました [本を読む]
横浜市立図書館で借りました。
経済を牽引するのは、天然資源でも労働力でもなく、
クリエイティビティであるという指摘にとても興味を持ちました。
というのも、
先日見た『沸騰都市 シンガポール 世界の頭脳を呼び寄せろ』で、
まさにシンガポールが世界中からクリエイティビティを持つ人たちを集めていたからです。
ただし、クリエイティブ経済に不可欠な要素である
技術(technology)
才能(talent)、
寛容性(tolerance)
の3つのTのうち、寛容性をシンガポールがどれだけ持っているのだろう、
ということも同時に思いました。
翻って、日本では持っているのは技術だけであり、才能を育成する姿勢や
寛容性を持つ社会からは、程遠い実状ではないだろうかと思いました。
横浜市は、「クリエイティブシティ・ヨコハマ」を標榜しています。
文化芸術で経済を活性化するという姿勢には賛成。
しかし、果たして、横浜に3つのTがあるのか・・・。
クリエイティビティを持つ人は、住む街を選ぶようです。
イノベーションにつながる特許を持つ企業がどれくらいあるのだろうか。
異文化やLGBTを当たり前に受け入れる土壌があるのだろうか。
意義ある芸術教育にどれくらい力を入れているのだろうか。
文化芸術を迅速に産業化できるのだろうか。
企業を誘致し、中華街があり、東京藝大を誘致している横浜には、
クリエイティビティを持つ人が集まる可能性が、他の都市と比べると、
(あくまでも相対的にですが)あるのかもしれませんね。
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